OFFICIAL REPORT

オフィシャルレポート

第6回京都アニメーションファン感謝イベント KYOANI MUSIC FESTIVAL ―トキメキのキセキ―
イベントレポート<DAY1>

2023年11月11日、12日の2日間、京都アニメーション主催のライブイベント、通称「京アニフェス」が行われました。このレポートでは、11日(土)に行われた<DAY1>の模様をお伝えいたします。

イベントのオープニングアクトを飾ったのはeufoniusの歌う「アネモイ」。京都アニメーションの原点ともいえる『ムント』シリーズ『空を見上げる少女の瞳に映る世界』のOPテーマであり、イベントの幕開けにふさわしい一曲からライブが始まりました。
続いて『ムント』シリーズでヒロインの日高ユメミを演じた相沢舞さんが登場。2年前に開催された第5回京アニフェスでも歌唱した「ユメミタソラ」を優しく伸びやかに歌い上げます。
MCで相沢さんは長野原みお役として出演している『日常』のステージを楽しみにしていると話し「楽しみすぎて今日のお昼は焼きそばを食べました!」とコメント。作品を連想させる発言に会場から笑いが起こります。
オープニングの最後に相沢さんが「KYOANI MUSIC FESTIVAL ―トキメキのキセキ―、スタートです!」と開幕宣言をすると、会場中に大きな拍手が起こりました。

京アニフェスのオープニング映像が上映された後は、作品ごとにアーティストが次々とステージに登場しました。
まずは、今年『ツルネ -つながりの一射-』が放送されたばかりの『ツルネ』シリーズが先陣を切ります。
劇伴音楽を担当した横山克さん率いるTsurune Bandによる劇伴メドレーがスタート。横山さん自らがピアノを演奏し、静かに熱く『ツルネ』の世界を音で表現してゆきます。
MCで横山さんは「湊の成長に合わせて音楽も成長しているように映画の音楽を書きました」と話し、「最初に演奏した「Tsurune the Movie - The Sound of Origin」と「Like a Flower」は同じメロディの曲なのですけれど、湊が最初に弦音を聞いた最初の衝撃から、早気を乗り越えて、成長した姿を表現しています」と劇伴作家ならではの制作にまつわる貴重なエピソードを語りました。

続いて、2018年のTV放送から『ツルネ』シリーズのOPテーマを担当してきた大阪出身の4人組ロックバンド、ラックライフが勢いよく飛び出します。
『ツルネ』を象徴するかのような爽やかなグリーンのペンライトが会場中を埋め尽くす中、『劇場版ツルネ -はじまりの一射-』の主題歌「Hand」と『ツルネ -つながりの一射-』のOPテーマ「℃」の2曲を力強く歌い上げました。
ボーカルのPONさんは、「湊が八坂八段の弦音に憧れて弓道を始めたように、俺も人のステージに憧れて、感動してロックバンドをやりたいと思いました。その気持ちを憧れだけで終わらせずに、自分の手で掴むために「Hand」という曲を作りました」と作品と自身の人生との共通点について熱く語りました。

『ツルネ』ステージのラストを飾ったのは、京アニフェス初登場の丁さん。ミニハープを抱えて『ツルネ -つながりの一射-』のEDテーマ「ヒトミナカ」を歌唱。優しいハープの音色としっとりとした歌声を響かせます。「ヒトミナカ」という曲名とリンクするかのように、バックの映像ではキャラクターの瞳が印象的なシーンが映し出され、音楽と映像が互いを引き立て合うように溶け合っていました。
今までSNSで主に活動してきたという丁さんは、大勢の観客を目の当たりにして「歌いながら皆さんのお顔が見えました。ちゃんといらっしゃる!と思って感動しました。お会いできて本当に嬉しいです。ありがとうございます!」と何度もファンへの心からの感謝を伝えました。

可愛らしい音楽とともに『小林さんちのメイドラゴン』シリーズのはじまりです。登場したのは3人組バンドfhána。『小林さんちのメイドラゴンS』のOPテーマ「愛のシュプリーム!」でtowanaさんとkevin mitsunagaさんが、軽快なダンスとともにパフォーマンスを披露し、会場をメイドラゴンワールドへ導いていきます。
曲間にkevin mitsunagaさんの「皆さん、まだまだ元気ですよね? チュチュイェイしてくれますかー!?」という声にも、大きな歓声で応える観客。「チュチュイェイ!」のおなじみのフレーズで始まった1期のOPテーマ「青空のラプソディ」は、会場からも「チュチュイェイ!」のコールが響きます。
この2曲は、リリースしてからfhánaのライブでも欠かさず歌っている曲だそうで、メンバーの佐藤純一さんは「これからもこの楽曲を大切に歌って演奏して作品とともに歩んでいければと思います」と熱い想いを言葉にしました。

『フルメタル・パニック!』シリーズの振り返り映像が流れ出すと、会場からは大きな歓声と手拍子が。京アニフェス初登場となるシンガーの下川みくにさんが、大きな拍手につつまれて登場します。『フルメタル・パニック? ふもっふ』のOPテーマ「それが、愛でしょう」と『フルメタル・パニック! The Second Raid』のOPテーマ「南風」の2曲を伸びやかな歌声で歌唱しました。
MCで下川さんは満面の笑顔で「出演オファーをいただいてから、うれしくて、うれしくて、この日を迎えるまでがとても待ち遠しかったです! こうして皆さんとお会いできて、楽曲が今でも愛されているのは、かなめちゃんと宗介くんのおかげです」と、今も変わらない作品への愛をたっぷり語りました。

『日常』のOPテーマを担当したヒャダインさんのステージに、サプライズゲストとしてfhánaのtowanaさんが登場すると会場からは驚きと喜びの歓声が! ヒャダインさんのメジャーデビュー曲でもある「ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C」でどんどん会場を盛り上げていきます。『日常』の後期OPテーマ「ヒャダインのじょーじょーゆーじょー」では、観客からサビの部分での息ぴったりの「わっしょい」合いの手が起こり、アーティストとオーディエンスが一体となる場面もありました。
ヒャダインさんはMCで「キャラクターソングからEDテーマ「Zzz」の作詞・作曲・編曲まで、この作品の多くの楽曲に携わらせていただきました」と当時の制作を振り返りつつ、「これからも、より多くの人に曲を聴いてもらいたいので、サブスク解禁してくれ!」と必死に主張! 観客からは大きな笑いが起こりました。

『涼宮ハルヒの憂鬱』の振り返り映像が流れた後、ENOZのバンドメンバーが待つステージにハルヒのごとく堂々とした足取りで平野綾さんが登場! その瞬間、ひときわ大きな歓声が会場に巻き起こります。
『涼宮ハルヒの憂鬱』挿入歌「God knows...」のギターイントロが流れ出すと、会場のボルテージは一気に最高潮へ! ロームシアター京都のメインホールは、文化祭まっ最中の北高の体育館に一変しました。演奏のバックで流れる劇中のライブ映像と、ステージの演奏がリンクする瞬間には、真っ赤なペンライトが一面に広がり、熱気の高まりを示します。
アニメ本編と重なるメンバー紹介の後、「Lost my music」を披露。生バンドの演奏と平野さんの力強いボーカルが響きわたりました。
最後のMCで平野さんは「京都の地でこの曲を歌うことができて、本当に感無量です。ハルヒに関してはここではお伝えしきれないくらいのたくさんの思い出も想い入れも詰まっています」とあふれる想いをぐっと堪えるように語りました。

ライブは『AIR』、『Kanon』、『CLANNAD』とKey作品のOP・EDテーマが続くクライマックスへと進みます。これまでボルテージを上げ続けてきた会場は、エモーショナルな空気にスイッチ。
『AIR』のステージで、Liaさんが繊細かつ力強い歌声で届けるOPテーマ「鳥の詩」は、イントロが流れた瞬間にどよめきが起こります。観客席はホワイトとブルーのペンライトで埋め尽くされ、天に向かうように振る様子が印象的でした。
続くEDテーマ「Farewell song」では美しい高音の歌声が会場に響き渡ります。MCでLiaさんは。「皆さんに長い間愛していただける作品に出会えて本当に感謝しています」と述べつつ、ライブビューイングや配信でライブを楽しんでいる世界中のファンに向けてもメッセージを伝えました。

『Kanon』からは彩菜さんがステージに立ち、月宮あゆたちヒロインの名シーンが流れるアニメーションをバックにOPテーマ「Last regrets」を披露。雪の舞い散るアニメーション映像に合わせるかのようにホワイトのペンライトが輝く中、切なくも情感たっぷりに名曲を歌い上げました。
MCのコメントで彩菜さんは「こういうイベントで歌うのは久しぶりでしたが、変わらず作品の世界観を大事に歌っていきたい」と話します。EDテーマ「風の辿り着く場所」ではイントロから自然と手拍子が起こり、「Last regrets」とは違ったムードが漂い、終始なごやかにステージが進行していきました。

Key作品シリーズのラストを飾る作品は『CLANNAD』シリーズ。オープニングアクトを飾ったeufoniusの二人が再びステージに立ち、『CLANNAD』OPテーマ「メグメル ~cuckool mix 2007~」で透き通った歌声と神秘的な音を響かせます。
MCではボーカルのriyaさんが「この曲はバージョン違いがたくさんあるのですが、なぜかTVアニメバージョンは歌う機会があまりありませんでした。今日こうして皆さんの前で、京都の地で披露できてよかったです!」と喜びを語りました。
『CLANNAD ~AFTER STORY~』からは、Liaさんが再び登場しOPテーマ「時を刻む唄」を歌唱。バックでは歌詞とリンクするように劇中の感動的なシーンが流れます。間奏ではタオルで口元を抑える人の姿も見られ、静かな感動が会場いっぱいに広がっていました。

アンコールの後、アーティストたちが再びステージに集まり『バジャのスタジオ ~バジャのみた海~』主題歌「てとてとて」を合唱。バックダンサーとして、『Free!』シリーズのイワトビちゃん、サメヅカちゃん、『響け!ユーフォニアム』シリーズのチューバくんが応援に駆けつけます。登壇しているアーティストたちとともに曲に合わせて元気よく踊り、会場を盛り上げました。

アーティストたちが降壇し、エンディング映像が流れている間も観客からの声援やペンライトの光が絶えることはなく、会場にはトキメキが広がり続けていました。
京都アニメーション作品の軌跡をたどる名曲が揃った「第6回京都アニメーションファン感謝イベント KYOANI MUSIC FESTIVAL ―トキメキのキセキ―」は、DAY2へとバトンをつなぎます。

→DAY2レポートはこちら

●DAY1セットリスト

『ムント』シリーズ
eufonius
アネモイ
相沢 舞
ユメミタソラ
『ツルネ』シリーズ
横山 克
『ツルネ』劇伴メドレー
  • Tsurune the Movie - The Sound of Origin
  • Go Masaki!
  • I Will Wait for You
  • Eyes on the Target
  • Fly Against the Wind
  • Masaki in Accident
  • Like a Flower
ラックライフ
Hand
ヒトミナカ
『小林さんちのメイドラゴン』シリーズ
fhána
愛のシュプリーム!
青空のラプソディ
『フルメタル・パニック!』シリーズ
下川みくに
それが、愛でしょう
南風
『日常』
ヒャダイン
ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C
ヒャダインのじょーじょーゆーじょー
『涼宮ハルヒの憂鬱』
平野 綾 with ENOZ
God knows...
Lost my music
『AIR』
Lia
鳥の詩
Farewell song
『Kanon』
彩菜
Last regrets
風の辿り着く場所
『CLANNAD』シリーズ
eufonius
メグメル ~cuckool mix 2007~
Lia
時を刻む唄
アンコール
DAY1出演
アーティスト
てとてとて